【雑記】コロナ後の世界(フィクション)
※ マリノスネタないし、暇だし妄想しまーす。
(マリノスほとんど関係ありません)
時は2023年、コロナウイルスの感染拡大によるパンデミックは世界中を駆け巡り感染者1,500万人、死者100万人を超えた。人類の歴史に名を残す大きな出来事だった。ワクチンの開発に取り掛かった人類であったが、答えはすぐに見つかった。かの国ですでに開発されていたワクチンを米露の調査員がそれを突き止めた形で入手。すぐさま全世界で量産体制に入り、瞬く間に世界中へ渡った。
パンデミックの原因を作ったかの国は全世界から天文学的な損害賠償を請求され、世界からその名を消されることとなった。空路、航路、陸路のすべてを封鎖され、大陸には大きな壁が築かれることになった。当然、全世界から24時間衛星で監視されているため、下手な行動(武力行使)を取ればすぐに弾道ミサイルなどで消化される。今や国名などない。
さて、そんな現代において私の日常を語ろう。
6:00 起床
日課のジョギング。日産スタジアムまで走り、スタジアム周りをグルっと回って帰宅すると丁度8kmなんだが、最近ではすっかり慣れてしまった。
7:00 帰宅
シャワーを浴びてから朝食。食べながらスマホでメールをチェック。
8:00 仕事
今日の仕事はwebで顧客と打ち合わせ。予め送っておいた提案用の動画からの質問などを回答する。上司への報告はなく、仕事先へは結果を報告するのみ。上司への報告どころか、企業で働くという概念がもうほとんど残っていない。食品、原材料、物資などの提供を行っている企業の多くは少数の従業員を雇い生産にかかわる部門は産業用のロボットが行っている。人の力が介在する場面は品質チェックや開発などで、過去に雇われていた多くの従業員はその働き方を変える事にならざるを得なかった。
コロナウイルスによるパンデミックの影響で、会社への出社が出来ずにテレワーク(リモートワーク)と呼ばれる働き方によって多くの人々は『仕事』について多くの考える時間を得ることになった。その結果『通勤』という概念が淘汰され、必要最低限の人間が通勤をする世界になった。
営業などの仕事は、基本的に外注。代理店を個人で営む人間が多くなった。そりゃそうだ。今までの企業の営業は、言い訳づくりの資料作成。言い訳づくりの客先訪問、挨拶など不要なものが多かった。企業における営業活動の多くは移動に8割の時間を要し、非効率極まりなかった。そんな中で活用されたのが動画や自動チャットなどのツールだった。顧客の解決策の多くはありとあらゆる様々な動画が作成され、課題解決には最終的に打合せをして決定する。
12:00 営業活動終了 いくつかの事務仕事があるので午後はそれをサッとやるだけ。
15:00 業務終了 この日は友人に会うために街に出る
この時代には定められた業務時間というものがほとんどない。仕事はアウトプットが終われば何をしていても問題ない。反対にアウトプットが出来ないと、いくら時間をかけていても評価されないし、労働対価を上げることも出来ない。その昔多くの企業に蔓延っていた『働かない人間』は姿を消した。いわゆる中間管理職や、その先の上層部はいなくなり、業務上のマネジメントを担う人間が管理を行っているだけで、昔のように部下に対してマウントを取る人間は淘汰された。
企業⇒代理店における対応においても、ビジネスライクな対応となり、いずれかが優位な立ち位置を取る必要もない。互いに必要なモノどうしが仕事を協業して利益を得るからだ。
さて、今日は久々に大学の友人に会う。移動の効率化が進み、行楽の際にしか長距離移動はあまりしないが、都内の友人のお店でプチ同窓会を行う為に電車に乗る。こんな時くらいしか集まれないのだから仕方ない。
人と話すと本当に思う。くだらない話ばっかり、大学時代に朝までサッカーゲームした話、スノボをしに行って巨大なつららでスターウォーズごっこをした思い出話。女に振られた話。などなど、あらゆる事がスマートに進められるようになったこの世界だからこそ、意味のない友人知人同士の会話が心をおさめてくれる。あのパンデミックの不況の時、出来るだけ借金しまくってこの店を畳まなくてよかったね。ってみんなで話した。
週末におけるサッカーも同じだ。毎週末の度に狂ったようにスタジアムに足を運び、酒を飲み、スタグルを食べ、試合が始まると飛び跳ね、決定機の度に阿鼻叫喚。負ければ怒って帰るし、引き分けなら煮え切らない気分、勝てば大騒ぎして、人々は喜び、抱き合い、こう思う。
この瞬間がたまらないからやめられない。さぁ次の試合だ。次は新しく出来たグッズを買うぞ。
そして、頭のおかしいサポーター達は時代の変化によって生まれた時間的自由をロクな事に使わない。平日でも何も思わずにアウェー遠征をする。
なぜなら仕事は会社に、オフィスに行かなくても出来るからだ。移動中、空き時間など、どこでもこなせる。無駄な業務が少なくなった現代だからこそ出来る働き方。働き方改革とは、人間が起こす無駄な仕事を減らすことだった。コロナウイルスによる外出禁止に適応した人類。多くの犠牲を払ったが、多くの効果を得ることが出来た結果、人々の生き方は多様性にあふれることになった。
ただ、これだけ便利で精神的に恵まれた世界になったとしても変わらないモノ。
一番効率が悪いのは人間で、人間はその効率の悪さが好き。
そして、仕事における人間はほとんどの無駄を解決して効率的にこなす一方で、プライベートにおける人間の行動の非効率さは変わらなかった。
世界は変わった。人々の働き方も変わった。唯一変わらない人間の娯楽行動は我々が人間としてこの世界に生き続ける重要な役割なのである。
頑張って自粛して引きこもって
早くスタジアムに行こうぜ。(妄想)
以上